伊藤英人の狩猟本の世界

62.『鳥獣虫魚の文学史 獣の巻』鈴木健一編、三弥井書店、2011年

古典文学に現れる動物たち。動物たちはいまいち主役になりきれておらず、簡単な比喩のように出てくる程度である。上流階級のみなさんは野生動物をあまり見ていないようで、動物本来の行動よりもイメージが先行している。人と動物のかかわりはややみえてくるものの、動物の生態や狩猟技術の情報は、古典文学に期待できない。

62.『鳥獣虫魚の文学史 獣の巻』鈴木健一編、三弥井書店、2011年