伊藤英人の狩猟本の世界
37.『五輪書』宮本武蔵著、鎌田茂雄訳注、講談社、1986年ほか
戦で勝つための、刀と体の使い方。人を斬ることに徹底した武蔵は無敵であった。最強武蔵に精神論は無用、情け容赦については何も書かれていない。迷ったら負ける、すなわち死ぬ。「敵をきる
なりとおもひて、太刀をとるべし」(斬ることを念頭において太刀をとる)
「心の持ちやうは、常の心に替る事なかれ」(平常心)
狩猟も命の危険があり、絶対に負けられない戦いである。でも生きるとはたぶんそういうことなのだろう。朝鍛夕練すべし。