一般社団法人エゾシカ協会

西興部村と酪農学園大、地域総合交流協定を締結


2007年5月23日

 西興部村は21日、酪農学園大学・酪農学園大学短期大学部(江別市)と、互いが持つ人材や自然環境を融合させ双方の発展に寄与しようとする地域総合交流に関する協定を締結した。この日、同村ホテル森夢で行われた調印式では、高畑秀美村長と谷山弘行学長が協定書にサインを書き入れ、ガッチリと握手。出席した双方の関係者らも拍手で祝いあった。両者はこれまでシカの研究などで20年近い交流があり、同村ではこの3年間、同大学の学生による実習も受け入れてきた経緯がある。高畑村長は「お互いに末永く発展していくことを心から切望する」などと期待を寄せた。

西興部村と酪農学園大学が締結

 西興部村では平成2年、村内に生息するエゾシカの飼育と食用化を目的にした養鹿研究会が発足。16年10月には、市街地を除く西興部村全域が北海道から唯一のシカ猟区に認定され、NPO法人西興部村猟区管理協会がハンティング事業や自然観察事業などを行っている。

 酪農学園大学はシカ関連事業に当初から協力しており、先頭に立ってきた大泰司紀之教授は一昨年から学生実習を西興部村で行うなど関係を深めていた。学生実習はシカの捕獲・解体・料理実習、野生動物痕跡調査などを行う狩猟免許取得予備講座と、昆虫・淡水魚・哺乳類等の生息状況調査などの分類技能検定予備講座の2種で、あわせて20人ほどの学生が1週間ほど滞在しながら取り組んだ。

 協定の内容は、西興部村が「教育や研究のために現在あるもの(フィールド)を提供する」、酪農大学が「村の環境保全、人材育成などにおいて学術を通じて協力する」などで、具体的には今秋の学生実習(生態系調査)からスタートする。(協定書に調印し握手する高畑村長(右)と谷山学長=写真=)

 この記事(本文と写真)は、2007年5月23日付「北海民友新聞社」電子版に掲載された記事を、同新聞社の許可を得て転載しています。

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