一般社団法人エゾシカ協会

エゾシカ肉の衛生管理体制の確立について


平成15年7月29日

北海道知事 高橋はるみ様

エゾシカ肉の衛生管理体制の確立について

社団法人エゾシカ協会 会長 大泰司紀之

 エゾシカの有効活用は、道の策定した「エゾシカ保護管理計画」にも掲げられた本道の重要課題の一つであり、その経済効果は中山間地域の振興に大きく寄与するものと期待されています。

 エゾシカを有用資源として活用するためには、衛生的な肉処理は必須の条件ですが、特に昨今の食品衛生に対する関心の高まりから、流通を目的とするエゾシカ肉の衛生管理については捕獲から解体・流通までの総合的な体系について、積極的に検討を進める必要があります。

 我が国では、家畜との違いを考慮した野獣肉の取扱い要領が定められていませんが、野獣肉を最高の食材として尊ぶヨーロッパでは野獣肉が広く利用されており、家畜とは別の視点から衛生的な肉処理が行われ市場での信頼を得ています。

 北海道と気候風土の近いヨーロッパ等に学び、エゾシカの有効利用を促進するため以下の事項について、ご協力ご指導くださるよう要望いたします。


1 世界で標準的な野獣肉の取扱い方法、衛生基準の調査
2 野獣肉の処理法の検討に対する協力
3 狩猟者の衛生教育

エゾシカ協会ニューズレター14号(2003年11月10日発行)より