一般社団法人エゾシカ協会

菊川博幸「西興部村からの報告」



西興部西興部村の概要
・ 人口1,200人
・ 面積30,812 ha(森林89%・農地5%)
・ 基幹産業 
   農業(酪農家18軒・牛頭数2,400頭)
   林業(道有林82%村有林4%私有林13%)

村のエゾシカ生息状況
ライトセンサスによる確認頭数および捕獲頭数ともに増加傾向

西興部村養鹿研究会
・ 平成2年、増加しつつあるエゾシカを有効活用できないかと、村民の有志が集まって結成
・ 現在の会員は会社員・自営業・酪農家などからなる6名
・ 活動内容は野生のエゾシカの食肉販売と鹿牧場公園の運営、鹿肉パーティーの開催など

養鹿研究会の施設

鹿肉の利用
・ 鹿肉料理は村営ホテル森夢(りむ)のメニューに
 ハンバーグ・かつ丼・ジンギスカン・ステーキなど
・ 毎年2月同ホテルでに200人規模の鹿肉パーティーを開催

西興部西興部村猟区
村全域を猟区→エゾシカ地域管理モデル
狩猟資源の活用→農林業被害軽減、地域経済に貢献
*猟区とは「鳥獣の保護及び狩猟の適正化に関する法律」によって定められた制度で入猟者数・入猟日・捕獲対象鳥獣の種類・捕獲数などについて管理者が独自の管理をすることができる有料の猟場。
管理主体はNPO法人西興部村猟区管理協会
地元猟友会・養鹿研究会・⑭ホテル森夢 他
上部組織に西興部村猟区管理運営委員会
 西興部村・農協・森林組合・村商工会・周辺猟友会・学識経験者(指導助言者:地元警察・支庁自然環境係・森づくりセンター)

入猟
・ エゾシカ地域管理→シカ農林業被害の軽減
・ ガイド付狩猟→安全で秩序あるゆったりとした狩猟の実現

狩猟者教育
・ 初心者ハンター向けに講習会を独自に開催
・ シカの生態・捕獲・解体・料理まで総合的・実践的内容

環境教育
主に村内の子供たちを対象にシカやクマなど
野生動物についての教育活動で地域に還元

H16年度猟区実績
期間:10月25日-2月28日
入猟:延べ44人日(13名が、延べ22回来村)
*今年度は10月で39人日・11月以降予約54人日

講習会:4回開催 のべ37名参加
捕獲頭数:入猟38、駆除2、学術10(計50:♂29♀21)
捕獲効率:成功率*86%、CPUE 0.86、SPUE 16.2
* 1回の来村あたり捕獲できた割合

菊川 博幸 氏(西興部村役場産業建設課 林務・商工係長)