一般社団法人エゾシカ協会

銅弾射撃講習会(試射会)/非鉛弾の使用感アンケート結果


 アンケートでは、従来の鉛含有弾頭に比較し「良い」「同じ」「悪いが実猟に支障はない」「実猟に支障があるほど悪い」「その他」の選択肢で回答をお願いした。

1)射手によるもの308ウインチェスター、30-06、300ウインチェスターマグナム、7mm-08アックレー、12番散弾銃で回答を集計した(他の特殊口径は除外)。結果は下記のとおりである。

308ウインチェスター

悪いが支障はない:

その他:(弾数を撃つうちに悪くなるとのコメント)

30-06

同じ:

実猟に支障があるほど悪い:

300ウインチェスター・マグナム

同じ:

 

7mm-08アックリー

 

実猟に支障があるほど悪い:

12番散弾銃 (銃身の半分にライフルが切られた銃を使用)

同じ:

 

 合計すると「同じ」が4、「悪いが支障はない」が3、「実猟に支障があるほど悪い」が3、「その他」が1であった(2種以上の実包を撃った射手のため、回答数は射手数を上回っている)。すなわち、「実猟に支障ない」とする判断が63.6%と過半数を占めた。2)銃砲店・指導員によるもの(回答者4名)コメントの内容が多岐にわたるため、項目ごとに抜粋して記する。

命中精度について概して良好であることが、ほぼ一致した見解であった。ただし、従来弾と変わらない」、「概ね良好」、「それほど悪いものではない」、「150・300メートルでの結果も考慮すべき」など、表現には若 干の差があった。また、「ベンチレスト射撃で正確な比較をすべきであり、猟野での結果は全く客観性を持たない」という指摘もあった。

・殺傷力について「殺傷力(侵徹力やエクスパンド)に関する試験が必要である」との意見が2名から出された。一方で、「鉛弾であっても銅弾であっても、100メートル以上逃走する場合は着弾点が悪い」との指摘があった。また、「ヒグマの場合は近距離射撃が多く、鉛弾のようにバラバラにならないため銅弾の方が良い」とのコメントもあった。

・その他のコメント「エゾシカ協会は会員ハンターのレベルアップ(知識や技能)をはかる必要がある」とのアドバイスがあった。また、「季節や種を限った(鉛弾の)規制にすべき」とのコメントもあったが、「クマタカやシマフクロウもシカの死体に付いているとの情報もあり、ザル法としないためにも鉛弾は全面的に規制すべき」という正反対の意見も記されていた。